不動産会社がYouTubeで問い合わせを増やすには?おすすめ企画を紹介

『不動産でYouTubeを始めたいが、物件紹介を動画にするだけで問い合わせが来るのか不安』

 

『物件検索サイトやチラシと比べて、本当に集客チャネルとして機能するのか判断できない…』

 

『どのような企画を・どのような順番で投稿すれば、成果に結びつくのか知りたい』

 

不動産会社の経営者や集客担当者のなかには、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、不動産事業者が運用するYouTubeについて、伸びやすいチャンネルの特徴や、賃貸と売買それぞれでおすすめの企画の型、問い合わせまでの導線設計について解説します。

 

累計150社以上のYouTube運用支援実績を持つ株式会社アカシア代表の岡本陸哉が、支援先の不動産系チャンネルの成果とあわせてお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください。

不動産業の集客においてYouTubeが有効な理由

不動産業の集客においてYouTubeが有効なのは、単に物件の映像を見せるためではなく「どの会社に任せるべきか」を顧客が事前に判断できる点です。

 

一般的なポータルサイトは各物件の条件比較の場であり、物件を取り扱っている会社の姿勢や担当者の人柄までは伝わりません。

 

そこで、契約前にその会社の考え方や専門性を確認できる動画があると、顧客の中に「一人暮らしの賃貸ならこの会社」「〇〇エリアの物件探しならこの人」という第一想起が形成され、指名の問い合わせを増やすことが可能です。

 

まずは、不動産のYouTubeチャンネルを始める前に、その役割と成果の指標を詳しく見ていきましょう。

ポータルサイトで物件を探した後、YouTubeが信頼度の底上げに

ータルサイトは物件を比較する場であるのに対し、YouTubeは担当者の話し方や物件の見方から、どの会社に任せるかを視聴者が決める場です。

 

例えば、SUUMOなどの大手のポータルサイトは、条件に合う物件を探す比較の場として機能しています。しかし、間取り、家賃、駅距離が並ぶ画面では、掲載している不動産会社の違いまでは見えません。

 

一方で、YouTubeは、契約前に会社の顔と考え方を確認する場として使われ始めています。

 

特に、担当者の話し方や、物件の魅力だけでなくデメリットまで包み隠さず開示するスタンスを事前に確認できる点は、視聴者にとって大きなメリットです。

 

同じ条件の物件を取り扱う他社と並んだ際、YouTubeを通じて事前に親近感と信頼を獲得していれば、「この会社に内見を相談してみよう」と思ってもらえます。

 

このような流れで信頼関係を築き、問い合わせや内見につなげることが不動産におけるYouTube運用の基本です。

 

ただし、YouTubeを始めるからといって、従来のチラシ配布やポータルサイトへの掲載を止める必要はありません。

 

ポータルサイト等で、他社と比較されたあとに選ばれる受け皿として、YouTubeを位置づけるのが現実的かつ効率的な運用スタンスです。

問い合わせ・来店者数・成約率で成果を計測しやすい

不動産YouTubeチャンネルの大きな特徴は、動画の再生数やチャンネル登録者数ではなく、内見予約数や来店者数、問い合わせ数、成約率といった具体的な事業指標で成果を測定できる点です。

 

どれほど動画の再生数が伸びたとしても、事業成果につながる問い合わせが0件であれば、投稿したテーマが「ただ見るだけで満足してしまう内容」にとどまっています。

 

ユニークで面白い物件紹介動画は、拡散によって一時的な認知を獲得できますが、実際の依頼先を選ぶ際の判断材料には使われにくいのが現実です。

 

一方で、「エリア名+住みやすさ」「物件種別+失敗」「内見+チェックポイント」のような、今まさに物件を探している顕在層に検索されるフレーズを動画のタイトルに組み込むことで、成約確率の高い顧客をピンポイントで引き寄せることができます。

 

実際、当社(株式会社アカシア)の過去の支援実績においても、動画投稿本数が30本を超えたあたりから、定期的な反響や成果が見え始めるケースが多いため、まずは30本を目安に動画投稿を続けてみましょう。

 

なお、企業が公式YouTubeアカウントを開設する際の詳しい準備や設定手順については、下記の記事で詳しく解説しています。

【支援事例】事業用不動産チャンネルで「利益5,000万円超」を達成

当社(株式会社アカシア)が支援した事業用不動産に関するYouTubeチャンネル「くっつー事業用専門の不動産社長」は、店舗運営者向けに契約条件やテナント選びの落とし穴を発信しているチャンネルです。

 

このチャンネルでは、事業用不動産というニッチな領域に絞って発信を続けた結果、そのカテゴリーを検索したときに真っ先に見つかるというポジションを獲得しました。

 

視聴者からも「○○さんに相談したい」というコメントが届くようになり、「事業用不動産といえばこの人」というポジションを、動画による信頼の蓄積で確立しています。

 

本チャンネルにおける具体的な事業成果は以下の通りです。

 

  • 運用2年時点の成果:YouTube動画経由の事業利益が「5,000万円」を突破
  • 登録者数・再生数:チャンネル登録者数 約3,600人 / 1本あたりの再生数 500〜1,000回

 

再生数の大きさより、誰に・何を伝え続けるかを一貫させた点が分かれ目になりました。

 

さらに、動画本数が400本を超える現在では、FC(フランチャイズ)加盟の集客の窓口としても機能しています。

 

このように、評価指標を動画の再生数ではなく事業利益を軸にした運用によって、ニッチに見える領域でも、成果につなげることが可能です。

 

ターゲットとなる層が少ない領域だからこそ、真っ先にイメージできる存在となった会社が指名検索を集めやすいでしょう。

不動産業がYouTubeで成果を出すためのポイント

不動産業がYouTubeで成果を出すためのポイントは、専門性や強み、対象顧客を1つに絞って発信内容をそろえることです。

 

「ターゲットを限定しすぎると、再生数が伸びないのではないか」という不安を抱えるかもしれませんが、BtoBや高額商材においては視点を変える必要があります。

 

ターゲットを狭めることは、競合が少ない領域で業界の第一人者としてのポジションを築ける強力な差別化戦略となります。

 

ここからは、不動産チャンネルにおける具体的なターゲット選定と企画設計のポイントを解説します。

「誰の、どの悩み向けか」を言い切る

チャンネルのコンセプトは、「ターゲット層の視聴者100人が冒頭1分を見た際、そのうち8割が全く同じ人物像を思い浮かべられる状態」が理想です。

 

例えば、単に「大阪の賃貸情報」とするのではなく、「御堂筋線沿いで住みやすい駅の物件」といったように、特定の視聴者が「自分のための動画だ」と感じられるレベルまで、ターゲット像を具体化します。

 

誰に向けた動画なのかをチャンネル名と動画の冒頭で明確に宣言できれば、チャンネル全体の方向性と企画のブレをなくすことができます。

 

不動産のYouTube運用において、特に有効な方法のひとつが、「ローカル(地域特化)」へのアプローチです。エリアを絞り込むことで、その商圏内における強力な優位性を獲得できます。

 

YouTubeのアルゴリズムは、視聴者の居住エリアに合わせてコンテンツを最適化する側面があり、動画内の地名や駅名といったキーワードから属性を自動で判別している可能性があるためです。

 

実際、当社が支援してきたチャンネルでも、地元の駅名、沿線、生活圏までテーマを絞った動画は、全国の誰にでも当てはまる一般論よりも、圧倒的なリアリティをもって受け入れられます。

 

さらに当社の実績上、エリアを絞り込んだローカル特化型の動画には、35歳以上の一定の購買力を持つ層(実需層・富裕層)が集まりやすい傾向にあります。

 

数千万円規模の物件購入や、投資をリアルに検討できる層と視聴者層が重なるため、少ない再生数であっても高確率で問い合わせや成約へとつながります。

 

なお、YouTubeにおける企画の立て方の基本については、以下の記事でも詳しく解説しています。

 

競合(同業他社)が言いづらい「一次情報」を先に出す

業者が言いづらい裏側やデメリットを先に発信することは、不動産のYouTubeチャンネルにおいて視聴者からの信頼を獲得するうえで非常に重要です。

 

不動産の購入・契約を検討しているユーザーは、「契約条件の見方」や「物件選びにおける落とし穴」など、不動産会社へ直接聞きにくい情報を求めています。

 

ネットで調べれば出てくる一般的な情報ではなく、実際の現場を見てきたからこそわかる具体的な失敗事例と、自社しか持っていない一次情報を開示するほど、チャンネルの信頼性は飛躍的に高まります。

 

実際、前述の「くっつー事業用専門の不動産社長」では、情報の非対称性が大きい業界課題やリスクについて、代表自らが解説し続けたことで絶大な信頼を獲得し、大幅な事業利益へとつなげました。

 

つまり、視聴者が本当に知りたいのは、きれいに撮影された物件の写真だけでなく、「実際の取引事例に基づくリスクや判断基準」です。

 

言いにくい条件やデメリットを先に言語化できる会社こそが、比較検討時の相談先として顧客の選択肢に残り続けます。

 

自社にしかない一次情報を掘り起こすには、企画作成時に「この動画でしか言えない独自情報は何か」を1行で言語化するルールを設けることが有効です。

 

台本の細かい言い回しを練る前に、まずは「何を明かすか」を決めてください。

CV企画(顕在層向けの動画)と集客企画を分ける

同じチャンネルの運用を続ける際には、動画を2つの役割に分ける必要があります。それが、CV企画と集客企画です。

 

  • CV企画:費用、エリア選定、業者の選び方など、今まさに物件を検討中の層が検索するテーマです。再生数は伸びにくい一方、チャンネルの信頼性を高め、問い合わせの受け皿になります。

 

  • 集客企画:住みやすさランキングや失敗談など、まだ依頼先を決めていない層向けのテーマです。新規の視聴者を連れてくる集客の入口になる反面、集客企画だけ増やすと再生は伸びても成果につながりません。集客企画で集めた視聴者を、CV企画へ流入させる導線設計が必要です。

 

運用手順としては、まず受け皿となるCV企画をチャンネル初期に複数本用意し、そのうえで新規流入を狙う「集客企画」を増やしていく順番が基本です。

 

集客企画で広げた認知をCV企画へ誘導し、最終的に問い合わせへとつなげる導線設計(URL設置や動画内アナウンス)を徹底してください。

 

単に目先の再生数や伸び率だけを見て企画を集客寄りに偏らせてしまうと、最終的な問い合わせが止まる原因となります。

 

動画を「ながら聞き」する視聴者の多くはイヤホンを使用しているため、スピーカーの音を確認するだけでは、十分な音質に達していないリスクが残るため注意してください。

 

特に、声の調整では、音割れと極端に聞き取りづらい音がないかを、音声の波形とイヤホンの両方で確認してください。

 

ノイズ除去を強くかけると声がこもり、不自然な音質になるため注意が必要です。

 

また、BGMは話し声より必ず小さくし、音量を切り替える演出は場面が切り替わるタイミングに限定すると自然に聞こえます。

 

加えて「ピコン」というような高音の効果音は、イヤホンで視聴すると耳が痛くなりやすいため、使用頻度や音量設定には注意が必要です。

YouTubeを起点に他のメディアへ切り出す

YouTubeの動画コンテンツを起点として他のメディアへ展開する「メディアミックス運用」は、視聴者との接触回数を増やし、指名検索数を増やす強力な手段です。

 

具体的には、YouTubeで投稿した長尺動画の本編をベースにし、TikTokやInstagramのリールなど縦型のショート動画として切り出します。

 

物件探しや不動産投資を検討するユーザーは、複数の媒体で情報を収集するため、同じ演者と主張が様々な媒体で繰り返し目に入ることで、無意識のうちに認知と信頼が刷り込まれていきます。

 

実際に、当社(株式会社アカシア)の自社運用においても、YouTube単体での運用時期より、マルチメディア展開後の売上のほうがはるかに大きいです。

 

YouTubeでのロング動画の本編を先に作り、そこから短い動画へ切り出す順のほうが、企画や発信内容の軸はぶれません。

 

YouTube本編で伝えている判断基準と、ショート動画で伝える結論のトーン&マナーを完璧に揃えて運用してください。

 

なお、動画を活用したマーケティング全体の効果やメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

物件紹介・ルームツアーだけでは成果が出にくい?

最近、InstagramやTikTok、YouTubeで物件の内観を見せる動画が増えています。

 

しかし、ただ室内を撮影しただけの一般的なルームツアー動画はすでに飽和状態であり、単なる物件紹介動画を投稿し続けるだけでは、問い合わせや成果につながらないのが実情です。

 

ここからは、物件紹介やルームツアー動画を、実際の事業成果につなげるために必要なポイントを解説します。

ルームツアーは「チャンネル独自の色」がないと埋もれる

一般的なルームツアー動画は、競合他社と内容が重複しやすく、視聴者が途中で離脱しやすい典型的な企画です。

 

しかし、自社チャンネルにしか出せない独自の色を出すことができれば、他社との比較競争から抜け出すことができます。

 

例えば、個性のあふれるナレーションや、思わず見入ってしまうような出演者のキャラクター、それを引き立てる編集などは、強力な差別化の手段になるでしょう。

 

もし演出や出演者のキャラクター付けが難しい場合は、ターゲット層を極限まで絞って発信する方法が有効です。

 

単に部屋の間取り・広さ・デザインの魅力をアピールするのではなく、「誰のための部屋探しなのか」をあらかじめ設定しておくことで、該当する視聴者は自分ごととして受け取り、記憶に残ります。

 

具体的には、「同棲を検討するカップルに向けた物件紹介」「年収1,000万円以上の富裕層向けの物件紹介」などが、その例です。

 

重要なのは、撮影機材のスペックや編集技術の高さではなく、「チャンネルとしての明確な方向性やコンセプトを提示できているか」という点です。

賃貸と売買における視聴者の判断基準の違い

賃貸案件と売買案件では、視聴者が動画に求める判断基準が根本的に異なります。

 

例えば、賃貸物件を探す視聴者は「住みやすさ」が基準になりやすく、雰囲気や生活のイメージが問い合わせにつながります。

 

そのため、自分ごととして受け取ってもらえる、ターゲットを絞ったルームツアー動画が有効です。

 

一方で、売買目的の視聴者は「業者の信頼性」が基準になります。数千万円規模の高額取引となるうえ、売却の理由や購入目的もさまざまです。

 

自分で住むために購入する人もいれば、資産形成を目的とした不動産投資や、貸別荘としての運用を目的に購入する人もいます。

 

単に室内の見栄えや住みやすさを伝えるだけでは、その会社を選ぶ理由にはなりません。

 

そこで重要なのは、動画を通じて不動産会社としての信頼性を構築していくことです。

 

不動産に関する正確な専門知識はもちろん、実際の現場を見てきたからこそ分かる情報を発信しましょう。

 

例えば、買うべき物件と買わない物件の見極め方や、一般の人が見落としがちなポイント、可能な範囲で過去のお客様の失敗事例などを紹介するのがその代表例です。

 

さらに、実際の現場での経験を通して培った自社ならではの考え方、代表自らのこだわりまで伝えられると、視聴者の信頼につながりやすくなります。

 

このような情報発信を継続できれば、たとえ投稿本数が限られていたとしても「売買のことならこの会社」というイメージを持たれやすくなるでしょう。

成約した物件の紹介動画はチャンネルの資産として残りにくい

不動産のYouTube運用における物件紹介動画は、自社の資産になりづらいというデメリットがあります。

 

なぜなら、成約した物件の紹介動画は、購入確定後に非公開へ切り替えざるを得ないケースが多く、動画を非公開にするたびに検索からの流入経路が途絶えてしまうためです。

 

これを防ぐには、非公開に切り替える必要のない物件解説動画やノウハウ動画をチャンネルの土台として事前に蓄積しておく必要があります。

 

例えば、後悔しない内見のチェックポイントや、失敗しない居住エリアの選び方など、ノウハウを伝える動画は、時期やシーズンを問わず情報を求めている顧客がいるため、チャンネルへ持続的なアクセスをもたらす受け皿となります。

 

費用対効果を最大化させるには、この顕在層の検索流入を途切れさせないことが重要です。

 

そこで、これら2つの動画の役割を分けて運用しましょう。

 

  • 物件紹介動画:新規の認知・集客を獲得するための入口(フロー型)
  • ノウハウ動画:信頼を高めて指名問い合わせへと導く受け皿(ストック型)

 

検索流入の受け皿になるノウハウ動画を残したうえで、現在取り扱っている物件を集客の入口として活用する運用が効果的でしょう。

 

「手元にある物件素材を、どのように企画に落とし込めばよいか分からない」というお悩みをお持ちの方は、ぜひ当社(株式会社アカシア)の無料相談をご活用ください。

賃貸と売買で変える不動産のYouTube企画の型

YouTubeを活用する視聴者が賃貸を目的にしているのか、売買を目的にしているのかによって、企画の方向性は変える必要があります。

 

とはいえ、どちらの商材を扱う場合であっても、単に物件映像を見せるのではなく、視聴者が自身の状況を重ね合わせられるテーマから入ることが鉄則です。

 

ここでは、賃貸・売買それぞれの具体的な企画の型とその注意点を解説します。

賃貸チャンネルは「ターゲットを絞ったルームツアー」から始める

賃貸物件を主軸とするYouTubeチャンネルは、ターゲット層やライフスタイルを限定したルームツアー動画から始めるのが最も効果的です。

 

同棲、単身、ファミリー、ハイクラス層向けなど、ターゲットを絞り込み、部屋の見せ方を特定の生活シーンに固定します。

 

「どのような人物の暮らしを想定した部屋なのか」が明確になることで、視聴者は自分の物件探しとして、動画を自分ごと化して視聴します。

 

さらに、室内だけでなく、周辺環境など内見だけでは確認しにくいリアルな生活情報を入れると、VSEO(動画検索エンジン最適化)の観点でも評価されやすくなります。

 

具体的には、「最寄り駅からの道順」や「周辺で買い物ができる場所」など、実際に住むことで気づける日常生活のリアルな情報です。

 

住みやすさで判断する賃貸では、物件そのものの情報に加えて、周辺の情報(周辺道路の夜間の明るさや騒音環境など)についても判断材料になりやすいでしょう。

 

また、運用上の工夫として、知識パートと物件紹介パートを動画内で分けて撮影・編集する運用が有効です。

 

物件の成約が決まった際、該当する個別物件紹介パートを再編集でカットすることで、 エリアの選び方や内見チェックポイントといった汎用的なノウハウ動画をチャンネルの資産として残し続けることができます。

売買チャンネルはノウハウが詰まった動画を置く

売買を目的とする視聴者をターゲットにする場合は、ルームツアーよりも先に「本当に購入してよい物件なのか」を判断するためのノウハウ動画を先に公開する方が、視聴者からの信頼を獲得できます。

 

売買を検討する視聴者が最も知りたいのは、部屋の間取りだけではなく、価格の妥当性や修繕リスク、将来的な資産価値や利回り、周辺相場との比較といった専門的な判断基準です。

 

プロの視点だからこそ語れる判断基準を事前に提示しておくことで、視聴者からの信頼を得られ、その結果、「この会社に任せたい」と思ってもらいやすくなります。

 

チャンネルの1本目にルームツアー動画を配置してしまうと、視聴者は紹介された物件を他社物件の見た目と比較するだけで、そのまま離脱してしまう可能性があります。

 

そこで、見極め方の動画で自社の評価軸を示し、そのあとに物件紹介動画を出すことで、視聴者は「あの見極め方に基づいて厳選された物件だ」と受け取り、物件紹介動画自体に説得力が生まれます。

 

ここで注意すべきなのが、同じ売買目的であっても、投資する人向けや居住向け、別荘として利用したい人向けなど、購買目的が異なるターゲットを1つのチャンネルに混ぜないことです。

 

目的が異なれば求める基準も全く変わるため、ターゲットの違う動画が同じチャンネルに並ぶと、視聴者は「自分向けのチャンネルではない」と判断し、離脱につながってしまいます。

 

「売買する人向け」という広い括りで発信するのではなく、自社の主力の商材・ターゲットを1つに決めてから、チャンネルを分けて運用しましょう。

専門用語は必ず「視聴者が分かるように」解説する

不動産マーケティングにおいて、専門用語の扱い方は視聴維持率や離脱率に直結する非常に重要なポイントです。

 

そのため「抵当権」や「礼金」、「重要事項説明」といった業界用語を、丁寧な解説なしに使用することは避けてください。

 

業界内では当たり前に通じる表現であっても、一般の視聴者にとっては理解の妨げとなり、離脱の直接的な原因となります。

 

専門用語を提示する場合は、単に言葉の意味を辞書的に説明するだけでなく、「一般の視聴者が実際の判断に使える具体的な基準」まで言い切ることが重要です。

 

例えば、「礼金」という用語を扱う場合であれば、単に辞書的な意味を説明するだけではなく、「このエリアでの礼金の相場はどれほどか」「礼金がゼロの場合は退去時に何を確認すべきか」といった具体的な関連知識まで詳しく解説しましょう。

 

単なる単語の解説にとどめず、視聴者が実際の物件選びで使える判断材料へ昇華させることが重要です。

不動産会社がYouTubeで失敗しやすいポイント

不動産のYouTubeチャンネル運用において、多くの企業がつまずく典型的な失敗パターンが3つ存在します。

 

これから運用を開始する企業、あるいはすでに運用中で伸び悩んでいる企業は、以下の3点に注意してください。

①全エリア・全物件を扱おうとしてコンセプトが消える

エリアや物件種別を限定せず、あらゆる物件を網羅的に扱おうとする運用は、チャンネルのコンセプトが消える典型的な失敗例です。

 

営業現場でよく使われる「不動産のことなら何でもご相談ください」という姿勢は、YouTube上では大手のポータルサイトと同じ訴求に留まってしまい、個性が伝わりません。

 

視聴者は「これは自分に向けた物件探しか」を再生後わずか数秒で判断するため、扱う物件の幅が広すぎるチャンネルは確実に視聴者の離脱を引き起こします。

アカシア代表・岡本

そのため、YouTubeチャンネルを開設して最初の30本は、「自社の主力の商圏」または「特定の超顕在層」だけに向けたテーマに固定して動画を作ってください。

ターゲット層や商圏を絞り込む本来の意味は、取り扱う物件の選択肢を減らすことではなく、誰に向けた動画なのかをはっきりさせ、チャンネルのコンセプトをそろえるということです。

 

ターゲット層や対象エリアを広げることは、30本の動画を投稿した後でも可能であるため、まずはターゲットを絞り、各動画のコンセプトをそろえましょう。

 

「何でも紹介できる」は営業上の強みであっても、YouTube上では競合との差別化を阻害する弱みになってしまいます。

 

先に自社が第一想起を取る対象やエリアを1つ決めた方が、短期間で成果につながりやすいでしょう。

②概要欄の記載内容が整っていない

概要欄の記載内容が整っていないと、動画を見て問い合わせようと感じた視聴者の導線が途絶えてしまいます。

 

特に、スマートフォンでYouTubeを視聴する場合、概要欄はデフォルトで折りたたまれた状態になっており、「もっと見る」を押す前のファーストビューには一番上以外のリンクは表示されません。

 

そのため、問い合わせフォーム、LINEの公式アカウント、来店予約ページなど、視聴者にとってほしい行動を1つ決めて、折りたたまれた状態でも必ず目に入る最上部に設置してください。

 

その際、概要欄のリンクは1本に絞るのが基本です。複数の候補を並べると、どれを押せばよいか分からず離脱につながってしまいます。

 

なお、動画内で案内するCTAも、概要欄の先頭リンクとそろえましょう。

 

さらに、20分以内の動画なら、冒頭や中盤の盛り上がる場面、終盤のなど3箇所以上に、同じCTAを入れるのがおすすめです。

 

終盤だけ案内しても、途中離脱した視聴者には届きません。同じ一言を繰り返す方が、視聴者のとるべき行動が明確で、問い合わせにつながりやすくなるでしょう。

③景品表示法や表示ルールを確認せずに数字を出す

景品表示法や宅地建物取引業法を確認せず、曖昧な根拠で具体的な数字を掲載する運用は、反響を獲得する以前に、企業としての信頼を落としてしまう結果につながりやすいです。

 

不動産広告において、特に慎重な根拠確認が求められる表現は以下の通りです。

 

  • 最寄り駅からの徒歩分数の表記
  • 表面利回り・実質利回りの試算根拠
  • 限定性の表現(「期間限定」「先着○名様限定」などのおとり広告リスク)

 

また、物件のメリットばかりを誇張してデメリットを隠す見せ方は、広告表示上の問題だけでなく、視聴後の内見で期待外れな印象になったり、会社全体の印象を損ねたりするリスクもあるでしょう。

 

数字や定量的データを動画内で提示する際は、「出しても良い数字の判定基準」と「公開前のチェック体制」を企画段階で明確に決めておくことが安全です。

 

演者や編集者が作成したテロップに含まれる数字について、誰が最終責任者として一次情報と照らし合わせるのか、社内の確認フローをあらかじめ決めておきましょう。

 

また、一度公開した動画コンテンツを完全に削除することは困難です。

 

着実に成果を積み上げていくために、根拠をもって出せる数字と出せない数字を厳密に分ける運用体制を確立してください。

成果につながる不動産YouTubeの設計はアカシアで

不動産のYouTubeチャンネルで先に決めるのは、物件の見せ方ではなく、誰に選ばれるチャンネルにするかです。

 

賃貸は対象を絞ったルームツアー、売買は見極め方の知識動画から始め、物件紹介は集客の入口として置きましょう。


当社(株式会社アカシア)は、不動産業をはじめ累計150社以上のYouTube運用を支援しており、企画から撮影・編集・分析までを一気通貫で担当しています。

 

台本制作より先に、「誰の・どの悩みを解決するか」を自社独自の企画シートで徹底的に整理し、隔週のミーティングで数値と改善方針を共有しながら各BtoBチャンネルに伴走しています。

 

なお、主な提供プランは、以下の通りです。

プラン月額(税抜)内容
企画・戦略支援プラン20万円月8本の動画企画に対応
スタンダードプラン40万円月4本のチャンネル運用フルサポート
プレミアムプラン70万円月8本のチャンネル運用フルサポート
ウケザラ68万円チャンネル開設+5本の初期動画制作

これらの運用支援体制によって、過去には次のような実績にもつながっています。

 

・事業用不動産特化のチャンネルが、運用2年で動画経由の利益5,000万円以上を達成

・運用4ヶ月・19本の動画投稿で登録者1万4,000人という実績を出した地元特化型チャンネル

・2,000再生の動画1本から、数千万円規模の不動産売買が決まった事例

 

いずれも再生数の大きさより、誰に届けるかを絞ったうえで問い合わせと成約率を追求した点が成功の共通要因といえるでしょう。

 

「自社でYouTubeをやるべきか、やらない方がよいか」という率直なお悩みに対しても、これまでの支援先の事例をもとに回答いたしますので、営業戦略を見直したい方は、ぜひ当社までご相談ください。

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この記事を書いた人

岡本 陸哉

岡本 陸哉

株式会社アカシア代表 累計150社以上の支援実績を持つYouTube運用のプロ。1億円以上の売り上げを誇るYouTubeチャンネルの運用代行や、BtoB企業の集客・採用強化など、各企業の事業成長に直結する動画マーケティング支援を得意とする。