YouTube Short(ショート)が伸びない原因とは?【突然伸びなくなった時の原因と対策も解説】

「YouTube Shortがフィードに乗らない」
「Short動画を投稿したけど、思ったように再生数が伸びない・伸びなくなった」
「どうすれば動画が伸びるようになるか分からない」
このような悩みを抱えている方は、数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
YouTube Shortは短時間で視聴者の関心を惹きつける強力なツールであり、通常のYouTube動画よりも制作・投稿のハードルが低く、YouTubeクリエイターだけでなく、取り組んでいる企業も増加しています。
しかし、YouTubeの適切な運用方法や仕組みを知らずに、間違った運用をしてしまい、再生数が思うように伸びないというケースが多く見られます。競争が激しくなった今のSNS市場で、正しい仕組みや戦略を知らずに勝ち抜くことは不可能だと言っても過言ではありません。
本記事では、YouTube Shortが伸びない・伸びなくなった時に考えられる原因、その時に取るべき対処法や改善案について解説していきます。
なお、弊社(株式会社アカシア)は、累計150社を超えるYouTube運用の支援のなかで、1億円以上を売り上げるチャンネルも運用しています。それらの知見を基にご説明します。
ショートフィードについて

ショートフィードとは、YouTube Shortをスワイプすると次々に再生されるおすすめショート動画の一覧のことです。

動画がおすすめに表示される(=フィードに乗る)と、より多くの視聴者に動画が表示される機会が増え、再生数が大幅に伸びていく可能性があります。
一方で「フィードに乗らない」というのは、「再生数が全然増えないこと」のようなイメージで間違いないですが、公式に明確な基準があるわけではありません。
ただ目安として「投稿から48時間経過しても、再生回数が1000回未満に留まっている」場合、「フィードに乗っていない」「再生数の伸びが悪い」と言えるでしょう。
ショートフィードに乗らない原因

Youtubeが伸びない、過去の動画は伸びていたのに急に伸びなくなった時に考えられる主な原因は下記の4点です。
- シャドウバン
- アルゴリズム
- 動画の品質
- 投稿数・投稿頻度
それぞれ順番に解説していきます。
シャドウバン
シャドウバンとは、動画の内容がYouTubeが指定している「コミュニティガイドライン」に引っかかっているために、動画やチャンネルがBAN(利用停止)されていないのに、動画やチャンネルが他のユーザーに表示されにくくなる現象のことです。
通常の横型の動画の場合は、YouTubeのトップページやおすすめ欄に表示されにくくなることを指し、ショート動画の場合は、ショートフィードに乗らなくなること、乗りにくくなることを指します。
具体的なYouTubeのガイドラインは主に以下の3点が挙げられます。
- 過激な表現(暴力・性・不快ワード)を動画内やタイトル、サムネイルで使っている
- 他のチャンネルの動画を真似しすぎている(コピーやパクリ)
- 特定の種類(特に選挙・医学的情報)の誤解を招くコンテンツまたは虚偽が含まれるコンテンツ
これらのような行為をするとYouTubeからのチャンネル評価(信頼スコア)が下がり、シャドウバンの状態や最悪の場合、チャンネルが停止・削除されることがあります。
ただし前提として、YouTubeのAIは動画のパフォーマンス(視聴維持率や視聴継続率)を基にショートフィードに載せるかを判断しているので、単に「シャドウバン」を疑うのではなく、パフォーマンスが悪かっただけの可能性もあるため、動画の品質を向上させていくことが重要です。
ただ目安として「これまでは平均1万回再生くらいを取れていたのに、今回だけ300再生で明らかに伸びていない…」というような場合はシャドウバンの可能性が考えられます。
アルゴリズムに対応できていない
アルゴリズムとは、YouTubeがユーザーに表示させる動画を決める仕組みのことです。
アルゴリズムは、YouTube上における無数のデータを基にして、「誰に」「何を」表示させるかを決めています。
先述した内容のように、動画の内容がガイドラインに抵触することもアルゴリズムに不利に働きます。
ガイドラインに引っかかっていないことを前提として、動画をショートフィード(おすすめ欄)に表示させていくために、理解しておくべき指標は下記の通りです。
平均視聴維持率
視聴者が1つの動画をどれだけ見続けたかを示す指標です。
ショート動画の平均視聴維持率は約60%です。まずは60%を目指しましょう。
エンゲージメント
動画に対する視聴者の反応を示す指標で、「いいね」「コメント」「共有」などのアクションが含まれます。エンゲージメントを高めるためには、クオリティの高い魅力的な動画を供給することが最重要です。
これらのアクションを獲得するために、動画の途中や最後に「いいね」や「コメント」を促すことや、動画の中で視聴者に質問を投げかけ、コメント欄で回答してもらうといった効果的な方法があります。
なお、他にもYouTube Shortのアルゴリズムについて理解しておくべきことは多数あります。
YouTube Shortのアルゴリズムについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

動画の品質が低い
Youtube Shortで公開される動画の質や競争が高まっている中、企画や内容が面白いだけでは、編集などのレベルが低いと到底再生数をとることはできません。
そこで、動画制作のクオリティを高めるために、外注を検討することも一つの手です。YouTubeのプロに依頼することで、自身がノースキルでも、品質の高いコンテンツを定期的に更新できるのもポイントです。
また、YouTubeの動画編集を内製化することを考えている場合でも、スキル習得ができるまでは外注することを推奨します。
投稿数・投稿頻度が少ない
投稿数が少ないと、チャンネルの充実度が低いと判断されチャンネル自体の評価が低くなってしまい、その結果ショートフィードに表示される動画が少なくなってしまうことがあります。また、投稿頻度が少ないと、既存のファンを繋ぎ止められない可能性もあります。
まだ数本しかアップロードしていない場合や、投稿に間隔が空きすぎている場合は、この原因を疑いましょう。
ただ、YouTube Shortの場合、最低でも月8本以上の動画は作成したいのが現実です。
15〜60秒のshort動画を編集するために、きちんと品質が担保されたものを仕上げるためには、それぞれの工程で下記のような時間がかかってしまいます。
- 企画立案:1〜2時間
- 動画撮影:1〜2時間
- 動画編集:3〜5時間
リソース的に難しければ、こちらも外注を検討しましょう。
特に、動画編集まで内製化してしまうと、担当者が複数人必要になり、YouTube shortに取り組み続けるためのコストが嵩んでしまいます。編集については積極的に外注を使用するのが良いでしょう。
動画編集に関する発注相場については、下記の記事で詳しく解説しているので、検討する場合はこちらをご覧ください。

ショート動画が伸びない時にやってはいけないNG行動

投稿したショート動画が伸びないからといって、NG行動をしてしまうと動画がさらに伸びにくくなることに繋がります。
やってしまいがちなNG行動として下記の2点が挙げられます。
- 動画をすぐに削除する
- 削除した動画を再投稿する
削除も再投稿もNG行動と言える理由は、YouTube公式が「何度も消して再投稿することは不正とみなす」と公言しているのが1つに挙げられます。
その他の削除・上げ直しのリスク・デメリットは以下の通りです。
再生数や視聴維持率などの「学びのデータ」が消えてしまう
結論として動画の削除は基本的にNGです。
なぜならYouTubeのアルゴリズムは投稿後すぐに判断を下すわけではなく、投稿から48〜72時間ほど様子を見ながら判断をしているからです。
もし動画が伸びなかったとしても、あとで比較・分析に使える「学びのデータ」になり、次の動画に活かせるので削除せずに残しておきましょう。
アルゴリズムが「迷惑行為」「重複コンテンツ」とみなす可能性
同じ内容の動画を何度も投稿すると、アルゴリズムに悪い影響を与えてしまい、最悪の場合、スパム(迷惑行為)判定されてシャドウバンのような状態になります。
一度投稿した動画の再生数が伸びないからといって、動画を再投稿したとしても、再生数は伸びにくいことが多いです。なぜならYouTubeには、同じ内容の動画が重複してアップロードされた場合、おすすめや関連動画に動画を表示しにくくする仕組みがあるからです。
それ以外の原因として、チャンネル登録者やその動画のターゲット層にすでに動画が表示されているので、おすすめされにくくなるといったことも考えられます。
もしどうしても再投稿したい場合は、YouTube Studio内でタイトルやサムネイルなどを再編集して、新しい動画として投稿するようにしましょう。
ただ、自身の動画を再利用するような場合、どこまでが重複コンテンツであるかという境界線ははっきりとはしていません。
一つひとつの具体的な事例を確認したい場合は、こちらのYouTubeヘルプをご確認ください。
YouTubeアナリティクスの活用

上記で述べたように、投稿した動画が伸びなかった場合でも、その動画を分析することで次の動画のバズに繋がるための大きな材料になります
そこで活用できるのが、YouTube Studioの「アナリティクス」です。
YouTube Studioに入って「アナリティクス」をクリックすると、実際に現在出ているショート動画のデータを確認できます。
数多くの指標が確認できますが、特に注視する点は下記の通りです。
視聴者維持率
視聴者維持率とは最後まで動画を視聴してくれた人の割合を示す指標です。YouTubeのアルゴリズム上、「視聴者維持率が高い=魅力的」だと判断され、関連動画に表示されやすくなっています。
また、ユーザーがいつ視聴を停止したか、どの部分を繰り返し視聴したかも確認できるので、視聴者の興味が継続していた部分や、離脱が増えた部分に着目して、要因を分析してみるといいでしょう。
ショート動画の平均視聴維持率は約60%です。まずは60%を目指しましょう。
具体的な確認方法の手順は以下の通りです。

インプレッション
インプレッションとは、投稿した動画のサムネイルが、YouTube上に表示された回数を示します。
動画が実際に再生されたかに関わらず、サムネイルが50%以上、1秒以上表示されたら1インプレッションとしてカウントされ、これは動画が「見られる可能性」を示す重要な指標です。
具体的な確認方法の手順は以下の通りです。

なお、YouTubeアナリティクスの詳しい見方については、下記の動画で詳しく解説をしています。
必要十分な分析方法や見方をまとめたものになりますので、詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
YouTube Shortが伸びない時に取るべき行動・改善案

Youtube Shortは今非常に競争が高まってきています。
その中で他の同業者に差をつけ、視聴者に魅力的な動画を供給し続ける必要があります。
視聴者に魅力的な動画を供給するために大切なことは下記の2点です。
- 適切な企画作り
- 動画の冒頭の工夫
それぞれ順番に解説していきます。
適切な企画作り
YouTube Shortは、「企画が9割」と言われるほど、事前の設計が結果を大きく左右します。
どんなに優れた編集技術を持っていても事前の企画・構成が弱ければ、視聴者の心は動かせません。
弊社(株式会社アカシア)では、累計150社を超えるYouTube支援のなかで得た知見を基に、「YouTubeで伸びる企画の考え方」をこちらの記事で詳しく解説しております。ぜひご覧ください。

上記の記事の内容を前提として、企画作りの中で気を付けるべき3つのことがあります。
この注意点を知らずに企画を作ってしまうと、伸びないだけではなく、最悪炎上してしまい、企業のミスブランディングになるため、下記の3つの注意点を抑えた上で企画を作りましょう。
①視聴者のニーズを最優先する
YouTubeで動画を伸ばすためには、独自性よりもまず、視聴者のニーズを優先することが重要です。どれだけ個性的な動画でも、視聴者が求めていない内容であれば、最後まで視聴されず、「視聴維持率」などのYouTubeのアルゴリズムの評価も下がってしまいます。
そのため、「自分がやりたいこと」と「視聴者が求めていること」は切り離して考え、視聴者に価値を提供できるような企画を意識しましょう。
②最低限のマナーやモラルを守る
YouTubeに動画を投稿する際は、「この動画を見て不快になる視聴者はいないか」を意識することが大切です。炎上は一時的にインプレッションを稼ぐことはできるものの、長期的に見てチャンネルの信頼を損なうリスクが高いため、慎重に判断しましょう。
また、企業として取り組む場合、炎上が事業全体に悪影響を及ぼす場合があるので、特に注意が必要です。
また、先述したように、ガイドラインに違反すると動画の削除や動画・チャンネル単位でのシャドウバンの状態になる可能性があります。投稿前にガイドラインを確認し、適切なコンテンツ作成を心がけることが重要です。
③第三者の意見を聞く
企画を一人で考えていると、アイデア出しに限界が来たり、特定の視点に偏ってしまったりすることがあります。より多くの視聴者を集めるためには、多様な発想を取り入れ、多くの意見を参考にすることが重要です。
特に、投稿のコメント欄は貴重なレビューが集まる場です。視聴者が求めている内容を把握し、それを次の企画に活かすことで、より視聴者に寄り添ったコンテンツが作れます。
動画の冒頭の工夫
瞬時に動画を見る・見ないが決められるYouTube Shortにおいて冒頭の3秒が非常に大事だと言われています。この短い時間に如何に視聴者の注意を惹きつけ、「もっと見たい」と思わせるかが重要です。
下記のいずれかを冒頭に持っていき、視聴者を瞬時に興味づけできるようにしましょう。
動画の中で最も見せたい、引きの強いオチを冒頭でチラ見せする編集
お笑い動画などのショート動画でよく使われる手法です。視覚的に強烈なシーンや最も魅力的な部分を最初に見せることで、視聴者の期待感を高め最後まで見てもらいやすくなります。
また、ショート動画は自動的にリピート再生されるため、オチと冒頭が自然に繋がるように設計すると、視聴者は無意識に繰り返し動画を見てしまい、視聴維持率が高まることが期待できます。
視聴者の疑問を引き出すような問いかけや、好奇心を惹くフレーズを使う
YouTube Shortの視聴者は、冒頭の短時間でその動画が見るに値するかを判断します。そのため、冒頭のフレーズは視聴者の興味を惹く「フック」として機能させることが重要です。例としては下記が挙げられます。
- 「みんなやってるけど間違いです」などの意外性を与える言葉を使う方法
- 「◯◯した結果…」という風に、オチを引っ張り期待感を持たせる方法
その他にも多数ありますが、まずはこれらから実践してみるのが良いでしょう。
また企業向けの内容になりますが、YouTube Short動画を使って収益性を高めたい場合、ショート動画単体で収益性を高めたりアクションを促すことは難しいため、通常の動画と併用することが効果的です。
たとえば、商品や企業の魅力を詳しく解説した通常の動画を用意し、YouTubeショート動画からの導線をつくることで、ブランディングや購買などの成果につながりやすくなります。
「詳しくはこちらの動画から」「お問い合わせはこちらから」など、売上や集客につながるリンクを設置し、通常の動画との連携を強化しましょう。
まとめ
本記事では、YouTube Shortが伸びなくなった時に考えられる原因、その時に取るべき対処法・改善案について解説してきました。
YouTubeを成功させるには正しい知識や緻密な戦略が必要不可欠です。競争が激しい今のYouTube Shortで、成長が滞ってしまった時に、客観的な目線で正しく原因を分析し対策を打つというのは、自力だと難しい側面もあるかもしれません。
そのため専門家の意見を聞きながら運用することが、結果として最も費用対効果が高くなることも数多くあります。
当社(株式会社アカシア)では、縦動画・横動画問わず、YouTube運用に関する幅広い知見をもとに、支援を行っています。
初回は無料で相談することが可能であり、無料相談の中で具体的な戦略についてもお話しますので、少しでも気になった方は、下記から相談してみてはいかがでしょうか。
